損保指定(提携)修理工場の本音と建前

修理工場はお客様自身が入庫先をご指定下さい。それが最も安心・確実に修理をする方法となります!

損保会社(代理店)の行う入庫誘導について

事故にを起こしてしまい、保険会社に連絡した際、指定修理工場、或いは提携修理工場への入庫の指定や紹介を受けたことはありませんか?
特に行きつけの修理工場が無い場合、緊急時に修理工場の紹介を受ける事が出来ると言う事はとても助かる事だと思います。

その一方、最近ではあまり聞かれなくはなりましたが、非常にしつこい指定修理工場の紹介・入庫の勧めや、保険会社の指定した「損保指定(提携)修理工場」でなければ、保険修理の適用を受けることが出来ないような印象の言い回し等で修理工場への入庫誘導が行われている事もあるようです。
しかしながら、行きつけの修理工場をお持ちの方にとっては、自分が信頼している修理工場や購入先のディーラー等で修理をしたいというのが多くのニーズだと思いますし、ご自身の判断で修理工場の選択を行って頂ければ結構です。実際に、何の問題もございません。

また、ある損保会社では、保険修理のために指定修理工場に入庫する事を条件として臨時費用を担保する特約までもがあります。
個人や企業に関係なくお金を支払う側にとっては、可能な限り支払いを抑えたいはずです。にも関わらず、修理の為に入庫した場合(指定修理工場に限る)には臨時費用の支払いもします!って、何か裏が無ければ、そんな太っ腹な話は有り得ませんよね(笑)

どの様な業種でも「顧客確保の為の顧客サービス」と言うものは存在しますが、サービス内容の実態を良く理解した上で賢い選択、利用をして下さい。

(建前)損保指定(提携)修理工場制度とは

保険会社の約款や紹介文における損保指定修理工場制度の定義とは、
お客様サポートの一環として、万が一のトラブルや交通事故により、損傷したお車をスムーズに引取り・修理・納車ができるよう、各地域の自動車修理工場と、指定工場としてのネットワークを確立しています。 その指定工場は、独自に定めた様々な厳しい基準をクリアしたしないと認定されないもの。となっています。
その認定基準のうち、客様に対してのメリットとして打ち出しているものとしては「レッカーサービス」「無料代車」「無料引取り納車」等がありますが、車両保険が付帯されていれば、レッカー費用は保険金で担保されますし、基本的に、どの修理工場でも当たり前の様に行っているサービスが殆どです。

(本音)損保指定(提携)修理工場制度とは

損保会社は、仕事量を確保したい修理工場に対して入庫誘導を行う代わりに、修理において顧客に対してのサービス付帯等、様々な制約を修理工場に対して設けさせている状況となります。

ディーラー等と下請け(外注・内製を問わず)修理工場の関係とは異なり、 基本的には中間マージンという形での金銭の流れはありませんが(損保会社によってはマージンの発生があるようです・・・)指定修理工場へ入庫させることによって保険会社は支払い保険金額を抑える事が可能となります。

判り易い例で言うと、
レッカー費用やレンタカー費用等、保険修理の場合であれば保険金で担保される内容を指定修理工場設備の利用で賄う等・・・
しかし、修理工場側としては、それらの作業やサービスにも当然ながら経費が必要となります。必要経費の出ない(或いは削減された)分は、必ずどこかにしわ寄せが生じます。

つまり、
損保会社は損保指定修理工場制度の建前の下で保険金の支払いを抑える事が目的です。そして、指定工場は損保会社との提携、入庫誘導を受ける事により、仕事を確保する事が目的です。

保険会社と損保指定修理工場の関係

本来の修理工場と損保会社の関係において、修理工場は単に事故修理のみを行う訳ではなく、事故によって生じた損害に対して、修理後の走行安全に関わるリスク解消を含めた修理内容を、保険契約内容や損害賠償を受ける権利に従って
お客様の立場に立って提案する側となります。
それに対し、保険会社は、損害として認められる範囲を精査し、損害として認められる部分の費用を担保する事を主な役割としています。
両者の敵対や関係悪化はお客様に不利益を生じさせるばかりです。修理業者と損保会社は切っても切り離せない関係ですので、本来なら、互いに良きパートナーでありつつも、保険会社と修理工場は相対する立場で、互いに独立した関係となるべきはずですが・・・

両者の立場の違いについては、修理工場の見積もり(損害査定)に対し、アジャスター(損害調査の立会人)が損害に関するあらゆる整合性を調査・査定をした上で「適正な作業範囲、適正な作業価格」の決定が行われ、それに基づいて保険金(修理費)の支払いが行われます。
損保指定工場という形で保険会社と修理工場の提携が行われた場合、アジャスターによる損害調査の立会いは勿論正当には行われますが、 互いが完全に独立した立場(本来あるべき姿)ではなくなってしまいます。

入庫誘導を行った上で保険金(修理費用)を支払う側と、入庫誘導を受けて修理を引き受ける側。両者間の暗黙の了解として「元請け」と「下請け」の力関係の構造が必然的に成り立つこととなります。

また、修理後における不具合(クレーム)処理は?約款では、クレーム等が出た場合には、工場とユーザー間での問題であるため、指定工場への入庫を促進した損保は一切責任を持たない。となっています。友人、知人による紹介であればいざ知らず、業務としての紹介や入庫誘導をしておきながら、その後のトラブルについては一切責任を持たないとはどうでしょうか?

同一の修理工場内で顧客サービスに格差が・・・

保険会社ごとに打ち出している顧客サービスは若干異なります。
会社が異なりますので、それは当然のことですが、損保指定修理工場はどうでしょう?
大抵の場合、保険会社1社だけではなく、複数の保険会社から指定工場としての認証を受けている相乗り状態の修理工場が多いのではないかと思います。

という事は、複数の保険会社の相乗り損保指定工場の場合、同一工場でありながら、お客様(加入保険会社)によって受けられるサービスが異なる事になりますよね?

修理工場に限らず接客を行う店舗では、どのお客様に対しても格差の無い平等なサービスを提供するのが務めのはず。
しかし、保険会社の誘導により入庫した場合、保険会社の打ち出しているサービスを基準としてお客様に提供されるため、同じような状況での事故で、同じ修理工場に入庫したにも関わらず加入保険会社が違う事によって、個々のお客様が受けられるサービスに格差が生じる事になります。

自動車修理工場にとっての「お客様」=「車両ユーザー」であるべきはずなのですが、損保指定工場にとっては「お客様」=「損保会社」となってしまっているのでは?・・・

最も信用出来るものは、御自身の判断です

会社としては、収益確保の為の顧客サービスは当然のことです。ただ、本当にお客様へ視線を向けた、お客様の為のサービスなのか?
「お客様が利用するもの」それが顧客サービスであって、
「お客様を利用するもの」であってはなりません。

「利用している」つもりが「利用されている」のであれば、お客様の立場としては、非常に腹立たしい事ではないかと思います。

ページ文頭にも記載している通り、どの様な業種でも「顧客確保の為の顧客サービス」と言うものは存在します。但し、そのサービス内容の実態を良く理解したうえで最もお得な賢い選択、利用をして下さい。

当社のキャッシュバックサービスについて

保険修理においては、正当な損害、適正な修理方法を順守致しますが、「安い?速い?本当に?実は!」の項に記載している通り、ディーラーやフランチャイズ系の軽補修専門店修理した場合には、お客様にとって無駄な費用である「中間マージン」が発生します。しかし、直接当店にご依頼頂ければ、中間マージンの発生がない分、お客様にキャッシュバックとして還元させて頂く事が可能となります。

その他、当社のご提示しているサービス全般においては、お車のお預かりから、修理、完成納車まで、全てを一括して行える鈑金塗装専門店だからこそ可能なもので、全てが作業品質の低下等、お客様の不利益となる様な事のない、安心してご利用頂けるサービスです。
また、自費修理等の方に対しても、当社に直接作業をご依頼された方においては、ご来店当初より「中間マージン」に該当する部分を考慮したお見積もりをご提示致しておりますので、当社ご来店のお客様間においては、全て公平なサービスをご提供させて頂いております。