リサイクルパーツとは

リサイクルパーツとは中古部品と同義語で、廃車となった車両から使用できる部品を再利用するものですが、廃車部品の再利用法(リサイクル)には2通りあります。

  1. ユースドパーツ 黙視検査等の外部、内部の精密な分解点検修理を行わず商品として取り扱う方法
  2. リビルトパーツ 内部を分解点検し、劣化や摩耗した消耗部品を新しいものと交換し、性能的にも新品と同等にしたものを商品として取り扱う方法

これらを総称してリサイクルパーツと呼んでいます。
ただし、ユースドパーツでもエンジンやミッション等の機能部品は安全性確保のためテスターに掛けられ、性能、安全性が確認された上で修理業者等が使用します。

リサイクルパーツのメリットとデメリット

メリットについて

リサイクルパーツを使用する事により、部品代金を安価に抑える事が可能で、非常に状態の良好な物でも純正パーツ価格の6~7割程度で入手可能です。
これは、お客様ご自身が修理代金を負担される場合はもちろんのことですが、車両保険をご使用になられる場合においても、従来なら新品パーツを使う事で車両保険価格を上回り、廃車となる危機にさらされた車でも、リサイクルパーツ使用による部品コストの削減によって、廃車の危機を免れる事が出来るというお客様も多々いらっしゃいます。

デメリットについて

全国ネットで在庫状況が確認できるとはいえ、すべての自動車のパーツが揃っているわけではありません。
ただし、修理作業と同時進行で検索、部品の入庫を待つ方法や、部品の入庫を待ち、欲しい部品が現れてからお客様のお車をお預かりして修理作業を開始する方法もあります。
また、価格が流動的で、需要やパーツの状態により変動する為、一概に「この部品は○○円です。」とお答え出来ないことです。

21世紀は「環境の世紀」と呼ばれています。

便利さや快適さのみを追求してきた現代科学の代償として起きている環境破壊。
自動車においても大量生産にともなう資源の大量消費、排気ガスによる大気汚染、地球温暖化現象等、さまざまな問題に直面しています。

日本では年間約500万台以上が廃車となっています。それをそのまま投棄すれば500万台分の資源が無駄になるのと同じ事、これをリサイクルという有効活用をすることで単なる資源消費量の抑制にとどまらず、莫大なエネルギーの消失を抑えることができ、地球環境の保全と言う意味で大きな役割を果たします。しかし、自動車部品のリサイクルにおいて、欧米諸国に対し、大きく遅れをとっているのが現状です。

一台の廃車からリサイクルパーツとして取り外される部品については、アメリカが約40個ものパーツを取り外すのに対し、日本では20個程度にしか過ぎません。また、自動車修理におけるリサイクルパーツの使用率においては
アメリカが40%に対し日本ではわずか3%程度と非常に低い数字です。残念ながら日本では我々自動車修理業者、消費者ともに認識をもっと高める必要があるのではないでしょうか。